新ドラマひとこと放談・2007冬(7)
《あらすじ》
「白い巨塔」、「太陽の子」などこれまで多くの社会派小説を発表してきた山崎豊子のベストセラーをドラマ化。金融業界の再編という荒波のなかで、父と子のぶつかりあい、葛藤、財閥という家柄に縛られた家族たちの苦悩を描く。
キャスト、ロケのセット、スケールどれをとってもTBSの意気込みを感じます。それもそのはず、「TBS開局55周年記念番組」の一環なんです。つい2年前(2005年)に開局50周年と銘打って「赤いシリーズ」のリメイクや「涙そうそうプロジェクト」とかやったじゃない?と思い調べてみたら、TBS(東京放送)の前身である「ラジオ東京」が開局したのが1951年。その後テレビジョン放送を開始したのが1955年なんです。つまり今年はラジオ局として開局してから55年、テレビジョン放送を始めてから52年になるわけです。じゃTBSラジオで55周年記念事業をやってみたら?と思ってしまうわけですが...。
去年のこのクールはやはり“TBS開局50周年記念企画”と銘打って竹之内豊、チェ・ジウ主演で「輪舞曲-ロンド-」が放送されてました。この作品もTBSが結構力入れてて、放送前はいろいろ話題性があったのですが、いざフタを開けてみると、初回をピークに視聴率がた落ちという散々な結果に終わりました。
しかし、今回はイケるのではないでしょうか。原作はベストセラー揃いの山崎豊子ですし、出演作は軒並み高視聴率をマークする木村拓哉を筆頭に北大路欣也、津川雅彦、武田鉄矢、山本耕史、鈴木京香、長谷川京子など名前をみるだけでも豪華な面々。ただ、白い巨塔のときもそうだったのですが、個人的にはこういう話はついていけないんですよね。あまりに複雑すぎて。でも、この各キャストのファン以外など様々な層を取り込めると思うんです。ちなみにドラマでは木村拓哉扮する万俵鉄平を中心に展開していくのですが、原作では鉄平の父の万俵大介を中心に描かれているそうです。そういう意味では作品を読んだことのある人は比較して楽しむという見方も出来るのではないでしょうか。